整体院・整骨院のホームページデザイン|おしゃれな事例を真似る前に決めておくこと

整体院の院長とWebデザイナーが、ホームページの構成案や予約導線、配色を確認している様子

ホームページを新しくしようと考えて、まず他院のサイトを見て回る方は多いと思います。「おしゃれな整骨院のホームページ〇選」といった記事もたくさんあり、参考になりそうなものは見つかります。

ただ、そこで気に入った1枚を制作会社に見せて「こんな感じで」と伝えても、思ったものは出てきません。見た目は結果として表に出ている部分であって、その院が誰に何を伝えると決めているかは、外からは見えないからです。

デザインで迷うときに決めることは、配色写真文字の大きさ情報の並び順最初の1画面の5つです。この5つが決まっていれば、あとは制作会社が形にできますが、決まらないまま進むと、何度作り直しても「なんとなく違う」が続きます。

目次

おしゃれなホームページと、相談が来るホームページは別のもの

見た目が整っていることと、患者から予約が入ることは別々の話で、両立はしますが、片方がもう片方を連れてくるわけではありません。

事例集には、その院が何を決めたかが写っていない

デザインの事例集に載っているのは、完成した画面です。その院が自費のメニューで勝負すると決めたのか、保険施術で地域の高齢者を受け入れると決めたのかによって、選ぶ色も、載せる写真も、文章の長さも変わります。同じ見た目を借りても、前提が違えば機能しません。

白と黒を基調にした落ち着いた画面は、30代から40代の患者を想定した自費メニュー中心の院には合います。同じ画面を、70代の患者が保険で通う地域の院に持ってくると、文字が細くて読めない、料金がどこにあるか分からない、という状態になります。

デザインを変えても数字が動かないときに起きていること

リニューアルしたのに新規が増えない、という相談はよくあります。中身を見ると、検索で見つかる状態になっていない料金が書かれていない予約の手段が電話だけ、といった別の原因が残っていることがほとんどです。

デザインは訪れた人に伝わりやすくする工程です。人が来ていなければ、どれだけ整えても誰にも届きません。

どこから直すかは整体院・整骨院の集客が伸びない原因とホームページの活かし方で扱っています。デザインの検討は、そこを確認してからのほうが無駄になりません。

整体院・整骨院のホームページデザインは、この5項目を先に決める

制作会社に渡す前に決めておくと、あとの工程が早くなる項目が5つあります。

整体院・整骨院のホームページデザインで先に決める5項目を縦に並べた図。配色は来てほしい患者の年齢層から決める、写真は撮るか素材で済ませるかを先に決める、文字の大きさと行の高さはいちばん高齢の患者に合わせる、情報の並び順は患者が探す順に置く、最初の1画面で何の院かが分かるようにする
制作会社に渡す前に決めておくと、やり直しが減る5項目です。

1. 配色は院の好みではなく、来てほしい患者の年齢層から決める

色は読みやすさに直結していて、背景と文字の明度差が小さいと、年齢が上がるほど読めなくなります。薄いグレーの文字を白い背景に載せる配色は画面上では上品に見えますが、60代以降には負担です。

基調色は1色、差し色を1色、あとは白と濃いグレーで組むと崩れません。青系は清潔さと落ち着き、暖色系は親しみやすさが出ますが、この結びつきは絶対ではないので、最終的には来てほしい層が読めるかどうかで判断します。

2. 写真は撮るのか、素材で済ませるのかを先に決める

写真をどう用意するかで、制作の工程も費用も変わります。撮影を入れるなら日程の調整が要りますし、素材で済ませるなら選定の基準を決める必要があります。あとから「やっぱり撮りたい」となると、レイアウトごと作り直しになります。

3. 文字の大きさと行の高さは、いちばん高齢の患者に合わせる

本文は16ピクセル以上、行の高さは文字サイズの1.7倍から1.8倍が目安とされています。デザインの見本として出てくる画面は文字が小さめに作られていることが多く、そのまま真似ると読めません。

院内で年配の患者に画面を見てもらい、読めるかどうかを確かめるのがいちばん確実です。

4. 情報の並び順は、患者が探す順に置く

患者が知りたいのは、その症状をみてもらえるか、いくらかかるか、どこにあるか、いつ空いているか、どうやって予約するかです。院の理念やスタッフの想いを先頭に置くと、これらが下に押し下げられます。理念を載せてはいけないのではなく、置く位置の問題です。

5. 最初の1画面で、何の院かが分かるようにする

スマートフォンで開いて最初に見える範囲に、院名、何をみる院か、どこにあるか、予約の入口を収めます。写真とキャッチコピーだけで1画面を使い切ると、次の画面までスクロールしてもらえるかどうかに賭けることになります。

スマートフォンの画面を模したワイヤーフレームの図。スクロールせずに見える最初の1画面に院名、何をみる院か、どこにあるか、予約ボタンを置き、その下に症状、料金、アクセスと受付時間、予約を患者が探す順に並べている
最初の1画面に何を置き、その下をどの順に並べるかを示した図です。

写真を差し替えるだけで印象は変わる。ただしフリー素材では足りない

デザインの印象を決めているのは配色よりも写真で、しかもこれは、素材を買ってくれば済むというものではありません。

フリー素材の施術写真は、どこかで見たものになる

素材サイトの施術写真は種類が限られる傾向があり、同じ写真が複数の院のホームページで使われていることも珍しくありません。患者が数院を見比べたときに同じ写真が並ぶと実在感が薄れますし、人物が海外のモデルであることも多く、院の様子は伝わりません。

撮るなら、この順で優先する

予算に限りがあるなら、外観受付施術スペース施術者の顔の順で押さえます。外観は初めて来る人が建物を見つけられるかに直結し、受付と施術スペースからは清潔さと広さが伝わります。施術者の顔写真は、体を任せる相手を確かめたい人にとって判断材料になります。

スマートフォンでも撮れますが、明るさだけは気をつけてください。昼間にカーテンを開け、照明もつけて撮ると、暗い写真になりません。

施術前後の写真と患者の声は、掲載できるかの判断が別にある

ビフォーアフターの写真や患者の体験談は、デザインの都合だけで決められません。あはき・柔整広告ガイドライン(令和7年2月18日 厚生労働省)は、加工・修正して効果があるように見せた施術前後写真を虚偽の内容として、撮影条件や被写体の状態を変えて効果・有効性を強調した写真を誇大な内容として、それぞれ取り扱うべきだとしています。

一律に禁止されていると読む必要はありません。加工の有無や撮影条件のほか、添える説明文やページ全体の印象まで含めて、個別に判断します。患者の声も同じで、都合のよい感想だけを選んで強調していないか、謝礼などによって好意的な内容へ誘導していないかが問われます。条項とあわせた詳細は整体院・整骨院のホームページで確認したい7項目で扱っています。判断に迷う場合は、所管の保健所に確認してください。

判断の基準は、パソコンの画面ではなくスマートフォンの見え方

患者はほぼスマートフォンで見ているのに、制作の確認はパソコンの大きな画面で行われがちです。そのずれが、公開後の「思っていたのと違う」につながります。

パソコンで作ってスマートフォンで崩れる典型

よく起きるのは、料金表が横にはみ出して読めない、文字だけが極端に小さくなる、電話番号が画像になっていて押せない、写真が縦に伸びる、といった状態で、どれも大きな画面では気づけません。

確かめ方は、制作の途中段階でご自身のスマートフォンから開いてみるだけです。見るのは2点だけで、指だけで料金と地図と予約にたどり着けること、そして文字を拡大せずに読めることです。

予約の入口は、スクロールしても消えない位置に置く

画面の下端に予約ボタンを固定しておくと、どこまで読んでも予約に移れます。読み終えてから上に戻す作りにすると、その戻る操作の途中で離脱します。電話とLINEなど複数の手段を並べる場合も、押しやすい大きさを確保してください。

予約の導線そのものの設計は整体院・整骨院のLINE予約で扱っています。

テンプレートで足りるか作り込むかは、更新する人がいるかで決まる

費用を抑える方法として、無料のホームページ作成サービスやテンプレート、WordPressのテーマ購入があり、どれも成立しますが、向き不向きははっきりしています。

それぞれで何が制約になるか

作り方向いている場合制約になりやすい点
無料のホームページ作成サービス開院直後で、まず1枚出したい広告表示、独自ドメインの扱い、移行のしにくさ
テンプレート・テーマ購入院内に更新できる人がいる他院と構成が似る、細かい調整に知識が要る
制作会社に依頼写真の撮影や原稿から任せたい費用と、公開までの期間

料金の改定も休診日の変更もスタッフの入れ替えも、開いていれば必ず起きます。そのたびに制作会社へ依頼して費用と時間がかかる作りにすると、更新はやがて止まり、情報が古いままのホームページになります。

公開後に自分たちで直せるかどうかを、選ぶ前に確かめてください。

安くなる部分と、安くならない部分

テンプレートで安くなるのは、画面を組み立てる工程です。誰に何を伝えるかを決め、原稿を書き、写真を撮る工程は、どの作り方を選んでも残ります。見積もりの差がどこから生まれるかは整体院・整骨院のホームページ制作費用で内訳ごとに扱っています。

「おしゃれに」は伝わらない。制作会社には4つに分けて渡す

デザインの希望が伝わらないのは言葉が抽象的だからで、「おしゃれに」「清潔感のある感じで」「明るく」は、受け取る側によって指すものが変わります。

制作会社に渡す4つの言葉を示した図。「おしゃれに」「清潔感のある感じで」といった抽象的な言い方の代わりに、来てほしい患者の像、基調にしたい色、写真の方針、避けたい印象の4つに分けて伝えることを対比で示している
抽象的な希望は、この4つに分けると意図が伝わります。

参考サイトは「どこが」を添えて渡す

他院のサイトを見せること自体は問題なく、伝わらなくなるのはURLだけを渡したときです。「この配色が落ち着いていていい」「料金表がこの並びだと分かりやすい」のように、どの部分をなぜ良いと思ったかを添えると、意図が伝わります。

全体を真似てほしいのか、一部だけなのかも明示してください。

避けたい印象も一緒に伝える

好みより避けたいものを伝えるほうが効き、「病院のように見えるのは避けたい」「若い人向けに見えすぎるのは困る」といった条件は、選択肢を確実に絞ります。

渡す内容は4つです。来てほしい患者の像、基調にしたい色、写真の方針、そしていま挙げた避けたい印象。参考サイトは、このうち色と写真の方針を伝えるための材料として添えます。この4つが揃っていれば、あとは制作会社が判断できます。

相談先をどう見極めるかは整体院・整骨院のホームページ相談・外注先の選び方で扱っています。

FAQ

よくある質問

整体院・整骨院のホームページデザインについて、よくいただく質問にお答えします。

整体院・整骨院のホームページデザインで、おしゃれさはどこまで必要ですか?

読みにくくない、古びて見えない。この水準を満たしていれば、そこから先の見た目が予約数を左右することはほとんどありません。それより優先度が高いのは、対応している症状、料金、場所、受付時間、予約方法が、患者が探さずに見つかることです。そのうえで、来てほしい年齢層に合った配色と文字の大きさになっていれば十分です。装飾を足すより、写真を撮り直すほうが印象は変わります。

デザインの参考にしたい他院のサイトを、そのまま制作会社に見せてもよいですか?

見せて構いません。うまく伝わらないのは、URLだけを送って終わりにしたときです。気に入ったのが色なのか、情報の並びなのか、写真の雰囲気なのかを一言添えてください。それだけで制作側の解釈の幅が狭まります。全体を似せてほしいのか、考え方だけ取り入れてほしいのかも、あわせて伝えると行き違いが減ります。なお、他院の写真やイラスト、文章をそのまま使うことはできません。

院内やスタッフの写真は、フリー素材で代用してもよいですか?

代用はできますが、素材サイトに用意されている施術写真はそれほど多くなく、同業の他院と重なることがあります。患者が何院か見比べる場面では、そこで実在感が落ちます。写っているのが海外のモデルだと、院の様子も伝わりません。費用をかけられないなら、優先順位は外観、受付、施術スペース、施術者の顔です。この順で自前で撮ってください。日中にカーテンを開け、照明もつけて撮れば、スマートフォンでも使える明るさになります。

施術前後の写真をデザインに組み込みたいのですが、掲載できますか?

一律に禁止されているわけではありません。ただ、デザインの都合だけで決められるものでもありません。あはき・柔整広告ガイドライン(令和7年2月18日 厚生労働省)は、加工や修正によって効果があるように見せた施術前後写真を虚偽の内容として、また撮影の条件や被写体の状態を変えることで効果や有効性を強く見せたものを誇大な内容として、それぞれ取り扱うべきだとしています。判断は、写真に手を加えていないか、撮影の条件をそろえているか、どんな説明文を添えるか、ページ全体としてどう見えるかを個別に確かめるかたちになります。掲載を検討する場合は、あらかじめ所管の保健所にご確認ください。どの条項がどう効くかは整体院・整骨院のホームページで確認したい7項目で扱っています。

デザインを新しくすれば、新規の患者は増えますか?

デザインだけでは増えません。作り直しても数字が動かない場合、そもそも検索に出てこない、料金がどこにも書かれていない、予約が電話でしか受けられない、といった原因が別に残っていることがほとんどです。見た目を整える工程は、訪問があってはじめて効きます。順序としては、見つけてもらう経路と、載せる情報を先に確かめてから、デザインに手をつけるほうが無駄になりません。

デザインは好みではなく、決めたことの結果として出てくる

ホームページの見た目で迷うのは、センスが足りないからではありません。来てほしい相手も、載せる情報も、写真の用意のしかたも決まらないまま画面の話に入ると、良し悪しを測る物差しがないので、作り直しても納得にたどり着きません。

色と写真、文字と並び順、それに最初の1画面まで決まっていれば、そこから先は形にする作業です。制作会社に渡すのも参考サイトのURLではなく、来てほしい患者の像、基調にする色、写真の方針、避けたい印象の4つです。

そして確認は、患者が実際に見ている画面、つまりスマートフォンで行ってください。料金と地図と予約に指だけで届き、拡大しなくても読める。それが満たせていれば、細部の見え方で悩む場面はほとんど残りません。

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ホームページの新規制作・リニューアルから、SEO・MEO、広告運用まで、中小企業診断士が貴院の状況や目標を伺い、何から手をつけるべきかをはっきりさせます。

「何から始めればよいか分からない」「まだ検討段階」「他社の提案と比較したい」という段階でも大丈夫です。ご相談内容に応じて、必要な施策と費用の目安を分かりやすくご案内します。
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