整体院・整骨院の料金表|ホームページに載せるときの保険と自費の書き分け

整体院・整骨院の料金表をホームページに載せると、金額だけで比較されて選ばれなくなるのではないか。そう考えて、料金ページを置かないまま運用している院があります。
ただ、自費の施術については、内容や費用をウェブサイトに掲載すべき事項として、厚生労働省の広告ガイドラインが挙げています。載せるかどうかより、どう載せるかが問われます。
保険と自費を分けて書く理由、料金表に載せる項目と並び順、書き方でつまずきやすい表現を扱います。
整体院・整骨院の料金表は、ウェブサイトに載せる項目が指針で示されている
自費の施術は、内容と費用を示すことが求められている
あはき・柔整の広告ガイドラインには、自費による施術を行う施術所等がウェブサイト等に掲載すべき事項として、問い合わせ先の明示、施術の内容と通常必要とされる費用等に関する情報、主なリスクや副作用等に関する情報の3つが挙げられています。
費用については、理由もあわせて示されています。自費による施術は療養費による施術と異なり、内容や費用が施術者や施術所ごとに大きく異なり得ます。そのため、内容を明確にして料金のトラブルを防ぐという考え方です。
金額を1つに決めきれないメニューについても示されています。標準的な費用が明確でない場合は、通常必要とされる施術の最低金額から最高金額までの範囲を示すなど、可能な限り分かりやすくすることとされています。
幅で示す形が、はじめから想定されています。
載せる場所と見せ方にも触れられている
同じ指針は、掲載場所についても、閲覧する人にとって分かりやすいよう十分に配慮することを求めています。リンクを貼った先のページに置いたり、利点や長所に関する情報と比べて極端に小さな文字で載せたりする形は控えることとされています。
料金を目立たない場所に小さく置く作りは、この考え方と合いません。
出典:あはき・柔整広告ガイドライン
令和7年2月18日・厚生労働省、Ⅵの3「自費による施術を行う施術所等がウェブサイト等に掲載すべき事項」

院内への掲示が必要になる場合もある
長期・多部位の施術について定額料金を算定する旨を届け出た施術所では、その施術に要する費用の範囲内で、定額料金を超える額を患者から受け取ることが認められています。
この上乗せ分は「特別の料金」と呼ばれ、徴収する場合は、施術の内容や料金を施術所内の見やすい場所に明示すると定められています。
特別の料金は施術所単位で同一とし、柔道整復師ごとや患者ごとに異なる料金を設定することはできません。部位数や施術内容に応じて料金を分けることは差し支えありません。金額も、その施術に要するものとして社会的にみて妥当適切な範囲にとどめる必要があります。
また、骨折・脱臼・打撲・捻挫が公費負担医療制度の受給対象となる場合は、特別の料金を徴収できません。
この仕組みは届け出た施術所に限られた話ですが、該当するのであれば、院内の掲示とホームページの金額は必ずそろえてください。
出典:柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について
(厚生労働省・保険発第57号、第五の4の(5))
患者は、来院前に料金を確かめている
リクルートの「鍼灸・接骨院に関する利用実態調査2026」では、接骨・整骨を継続して利用している理由の4番目に「料金がリーズナブル」が入りました。技術や効果より上の順位です。
この調査の読み方は整体院・整骨院のリピート率|平均が当てにならない理由と、自院の数字の出し方で詳しく扱っています。
整体院・整骨院の料金表を、保険と自費に分けて書く
保険の料金は、1つの金額で言い切れない
保険が使えるかどうかは、症状によって決まります。療養費の対象になるのは、外傷性の骨折、脱臼、打撲、捻挫です。骨折と脱臼については、応急手当をする場合を除いて、あらかじめ医師の同意を得る必要があります。日常的な肩こりや、疲労からくるだるさへの施術は対象になりません。
金額のほうも、来院した患者ごとに変わります。加入している保険の負担割合、施術した部位の数、初検か再検かによって窓口で支払う額が変わるためです。
料金表に「1回〇〇円」と1つの数字だけを書くと、実際の請求額とずれる患者が必ず出てきます。
ここは金額を並べるより、保険が使える範囲と、窓口負担が何によって変わるのかを先に書く方が親切です。そのうえで負担割合ごとの目安を幅で示せば、患者は来院前に見当をつけられます。
自費のメニューは、内容と条件をそろえて書く
先ほどの指針では、回数券やプリペイドカードを販売する場合について、その商品の内容や契約内容を利用者が正確に理解して購入できるよう表示することが求められています。主なリスクや副作用等とあわせて、標準的な費用や施術期間・回数を掲載することも挙げられています。金額だけを並べた表では足りません。
1回あたりの時間、施術の内容、複数回分をまとめて購入する場合の条件までをセットにしてください。
混ぜて並べると、患者は総額を読めなくなる
保険施術と自費メニューを1つの表に混ぜると、どこまでが保険で、どこからが自費なのかが読み取れなくなります。
初回に自分がいくら払うことになるのかが分からないまま来院した患者は、会計のときに想定との差を感じます。
保険と自費を分けて数える考え方は、リピート率を見るときにも同じように効いてきます。性質が違うものを1つにまとめると、数字が動いた理由が読めなくなるためです。

整体院・整骨院の料金表に載せる項目と並び順
患者が判断する順に並べる
料金表は、金額の一覧ではなく、患者が来院を決めるための材料です。
次の順に並べると、判断に必要な情報が上から手に入ります。
| 順番 | 載せる内容 |
|---|---|
| 1 | 保険が使える症状の範囲と、使えない例 |
| 2 | 保険施術の窓口負担の目安(負担割合ごとに幅で示す) |
| 3 | 自費メニューの一覧(内容・所要時間・税込金額) |
| 4 | 初回にかかる金額の目安(保険・自費それぞれ) |
| 5 | 支払い方法と、領収証・明細書の扱い |
症状ごとのページからこの料金表へつなぐと、患者は症状の説明を読んだ流れのまま費用を確認できます。症状別ページ側の書き方は整体院・整骨院の症状別ページの作り方|腰痛・肩こりで検索に見つかるコツにまとめています。
金額は税込で書く
消費者に対してあらかじめ価格を表示するときは、税込価格を表示することが消費税法第63条で義務づけられています。店頭の表示、チラシ、ホームページなど、媒体は問いません。税抜きの金額に「+税」「税別」と添えるだけで、税込価格が書かれていない表は、この義務を満たしません。
出典:No.6902 「総額表示」の義務付け(国税庁)
領収証と明細書の扱いを一行入れておく
会計時に何が受け取れるのかを書いておくと、患者は医療費控除や保険会社への提出を見越して来院できます。明細書の交付をめぐっては、療養費に加算の仕組みがあります。有償交付の届け出をしていない施術所が、無償で交付する旨を院内に掲示したうえで実際に無償で交付すると、この加算を算定できます。自院がどちらの取り扱いをしているかを、そのまま一行で書けば足ります。
整体院・整骨院の料金表で、書き方につまずきやすい表現
メニュー名に効果を書き込まない
「腰痛が治るコース」のように、効果を約束する言葉をメニュー名に入れると、実際の結果によっては説明がつかなくなります。合理的な根拠のない効果の表示は、景品表示法で問題になる可能性があります。この法律は媒体を選ばないため、ホームページの料金表も対象です。
なお、あん摩・はり・きゅう・柔道整復の広告規制については、通常のウェブサイトは利用者が自ら検索して閲覧するものとして、原則として広告には当たらないと整理されています。ただし、バナー広告やリスティング広告からリンクしている場合は、広告と一体のものとして扱われます。
整体院・整骨院のホームページで確認したい7項目|広告規制と情報掲載の注意点で詳しく扱っています。

初回料金と回数券は、書き方が別の問題になる
「初回〇〇円」のような割引価格や、回数券のような複数回分をまとめて販売する形は、通常価格との比較の見せ方や、解約と返金の条件をどこに書くかという別の論点を抱えています。ここは料金表の設計とは分けて考え、次回の記事で扱います。
料金を改定したら、直す場所は一か所ではない
料金を変更したとき、ホームページだけを直して院内掲示が古いままだと、患者が見た金額と会計の金額が食い違います。次の場所をまとめて確認してください。
| 場所 | 確認すること |
|---|---|
| 院内掲示 | 自費メニューの内容と料金が最新か |
| ホームページ | 料金ページ、症状別ページ、トップページに書いた金額 |
| Googleビジネスプロフィール | サービスや商品として登録した料金 |
| チラシ・院外の掲示 | 配布済みのものに古い金額が残っていないか |
Googleビジネスプロフィールとホームページの役割分担は整体院・整骨院のMEO対策|Googleビジネスプロフィールとホームページの役割分担で、チラシに書けることの範囲は整体院・整骨院のチラシ規制|経歴も症状名も書けない理由とホームページとの違いで扱っています。チラシはホームページと規制のかかり方が違うため、同じ内容をそのまま転記しないでください。
料金ページには、いつ時点の金額かが分かるように更新日を入れておきます。
改定のたびに日付を書き換えれば、患者にとっても、後から確認する自分にとっても、どの表が最新かがすぐに分かります。
FAQ
よくある質問
整体院・整骨院の料金表について、よくいただく質問にお答えします。
整体院・整骨院の料金表は、ホームページに載せた方がいいですか
自費の施術については、施術の内容や通常必要とされる費用等を、ウェブサイト等に掲載すべき事項として、あはき・柔整広告ガイドライン(令和7年2月18日)が挙げています。標準的な費用が明確でない場合は、通常必要とされる施術の最低金額から最高金額までの範囲を示すなど、可能な限り分かりやすくすることとされています。載せるかどうかより、どう載せるかが問われます。リクルート「鍼灸・接骨院に関する利用実態調査2026」でも、継続して利用している理由の4番目に「料金がリーズナブル」が入っており、患者が来院前に確認したい情報の1つです。ただし保険施術は1つの金額で書き切れないため、金額だけを並べるのではなく、何によって変わるのかを添えてください。
保険が使えるときの料金は、いくらと書けばいいですか
1つの金額では書き切れません。療養費の対象になるのは外傷性の骨折、脱臼、打撲、捻挫で、骨折と脱臼については応急手当をする場合を除き、あらかじめ医師の同意を得る必要があります。日常的な肩こりや疲労に対する施術は対象になりません。窓口で支払う額も、加入している保険の負担割合、施術した部位の数、初検か再検かによって変わります。保険が使える範囲と、金額が何によって変わるのかを先に書き、そのうえで負担割合ごとの目安を幅で示す書き方が適しています。
ホームページの料金は税込で書く必要がありますか
消費者に対してあらかじめ価格を表示するときは、税込価格を表示することが消費税法第63条で義務づけられています。店頭の表示、チラシ、ホームページなど、表示媒体は問いません。税抜きの金額に「+税」「税別」と添えるだけで、税込価格が書かれていない表は、この義務を満たしません。
メニュー名に症状名や効果を入れてもいいですか
効果を約束する言葉をメニュー名に入れることは避けてください。合理的な根拠のない効果の表示は、景品表示法上の問題になる可能性があります。この法律は表示媒体を選ばないため、ホームページの料金表も対象です。なお、あん摩・はり・きゅう・柔道整復の広告規制については、通常のウェブサイトは利用者が自ら検索して閲覧するものとして原則として広告には当たらないと整理されていますが、バナー広告やリスティング広告からリンクしている場合は広告と一体のものとして扱われます。
料金表は、患者が来院前に判断するための表
整体院・整骨院の料金表をホームページに載せるかどうかは、見せるか隠すかの選択ではありません。自費の施術については、内容と費用をウェブサイトに掲載すべき事項として広告ガイドラインが挙げています。どう載せるかを決めるところから始まります。
保険と自費を分け、金額が何によって変わるのかを添えて、税込で書く。この3点がそろえば、患者は来院前に見当をつけられます。いま公開している料金ページを開いて、保険と自費が混ざっていないか、初回にかかる金額の目安が書いてあるかを確認してみてください。
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